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役員の子の授業料を会社が一括払いしたら「定期同額給与」になる?国税庁の取扱いを確認

海外赴任する役員や従業員に対し、さまざまな手当を設けている会社があります。その一つが、帯同する子どもの学費などを会社が負担する「子女教育手当」です。

役員の子どもの授業料を会社が負担する場合、気になるのが役員給与としての税務上の取扱いです。

特に、1年分の授業料を学校へ一括払いすると、「毎月同じ額を支給する定期同額給与には当たらないのでは?」と感じるかもしれません。

しかし、国税庁の質疑応答事例では、一定の前提のもと、このような一括払いの授業料についても「定期同額給与に該当する」としています。

役員の子の授業料を会社が一括払いしたケース

国税庁の質疑応答事例で取り上げられているのは、役員に毎月同額の給与を支給するほか、その役員の子が通う学校の授業料を会社が負担し、1年分を学校へ一括して支払っているケースです。

この諸手当が、法人税法上の「定期同額給与」に該当するかが問題となりました。

なお、この質疑応答事例は、会社が負担する授業料が所得税の課税対象となる経済的な利益に該当することを前提としています。

国税庁の回答は、「定期同額給与に該当する」というものです。

「定期同額給与」とは

定期同額給与は、法人税法上、損金の額に算入することができる役員給与の類型の一つです。

原則として、支給時期が1か月以下の一定の期間ごとであり、その事業年度の各支給時期における支給額が同額である給与が該当します。

そのため、学校へ1年分の授業料を一度に支払うと、形式上は「毎月同額を支払っている給与」には見えません。

ここが今回のポイントです。

一括払いでも定期同額給与に該当する理由

国税庁は、役員に対して継続的に供与される経済的利益のうち、その利益の額が「毎月おおむね一定」であるものについて、定期同額給与として取り扱うとしています。

そして、その該当性は、会社が費用をどのような支払形態・購入形態で負担したかによって判断するものではないとしています。

授業料は、在学契約に基づいて学校から継続的に教育サービスを受けるための対価です。

本来役員が負担すべき授業料を会社が学校へ支払えば、役員には給与を受け取った場合と同様の経済的な効果が継続的にもたらされることになります。

さらに、役員の子が毎月継続して受ける教育サービスの対価に相当する額は、毎月おおむね一定であると考えられます。

そのため、会社が学校に対して授業料を一括払いした場合であっても、その支払いによって供与される経済的利益は定期同額給与に該当するとされています。

「一括払いだから対象外」とは判断できない

この事例で押さえておきたいのは、会社が実際にいつ支払ったかだけで判断するわけではないという点です。

1年分を一括で支払っていても、役員が受ける経済的利益が継続的なもので、その額が毎月おおむね一定であれば、定期同額給与に該当する場合があります。

役員の子女教育費を会社が負担する際には、「一括払いだから定期同額給与ではない」と形式だけで判断せず、役員にどのような経済的利益が供与されているのかを確認することが重要です。

また、今回の国税庁の事例は、授業料の会社負担が所得税の課税対象となる経済的利益に該当することを前提としている点にも注意が必要です。

このように、海外赴任に伴う子女教育手当を設けている会社では、会社負担の方法だけでなく、役員給与としての取扱いもあわせて整理しておく必要があります。

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